学校の様子(過去分)

特別支援教育講演会

2月19日(水)に那須烏山市教育委員会すこやか推進室の大金先生と福田先生をお迎えして、「子どもの発達についての理解と対応」と題した特別支援教育講演会を行いました。


まず、大金先生から今の学校や学級の現状についてのお話がありました。学校は「いじめ」や「不登校」を抱え、学級では「集団が形成しにくい状態」で、リーダーの不在や友達に関心がない子や楽をしたい子が増えているということでした。そして、VTRで特徴的な子の様子を見せてくださいました。


そして、「子どもの発達」について、福田先生から専門的な立場でお話しいただきした。学習が積み重なりにくい子や発達障害の子がおり、いろいろなタイプの子と対応の仕方についてお話しくださいました。「自閉症スペクトラム」の子は、自閉症やアスペルガー症候群とも言い、空気が読みにくい、感覚過敏、特定のことに興味が集中するといった特徴を持っているそうです。ADHDの子は、目にとまったことに注意が行ってしまう、一方的におしゃべりをする、勝ちにこだわる、譲れないなどの特徴を持っています。LD(学習障害)の子は、一部の学習に困難な状態を示す子で、「読むこと」「書くこと」「計算すること」「聞くこと」「話すこと」など、特定の学習に苦手さが表れます。このような子に対しては、生活に役立つことについて、お手本を示したり、ルールを具体的に教えたり、友達との距離感を学ばせたり、頭に映像が浮かぶように支援したりすることが必要で、こんな子は、毎日挫折感を味わっているので、成功体験を積み重ね、学ぶ楽しさを味わわせていくことが大切だということです。

 そして、また大金先生から「インクルーシブ教育」についてお話がありました。インクルーシブ教育とは、障がいのある子もない子も共に学んでいく教育のことで、共生社会を目指すものだそうです。ただ、今の日本の現状としてはなかなか困難な面もあるということでした。今後大切なことは、家庭では、子どもに愛情を注ぐことと、だめなものはだめという規範意識を育てることが大切だということです。また、幼少期は子どもと一緒に遊びながらコミュニケーションの楽しさを味わわせていくことも大事だそうです。小学校期は、集団の楽しさや自己存在感を高めていくことが重要だということでした。

 そして、学校では、楽しい学級づくり、分かる授業の展開、教員の指導力アップが必要であり、周りの子はその子の良いところを見つけたり、思いやる心を育てたりすることが大事で、周りの大人たちは、子どもは大人を真似ることを意識し、正しい知識を身につけ、絶対に差別をしないという意識が大切だということでした。

 保護者の皆さんも教職員もとても良い研修ができました。大金先生、福田先生本当にありがとうございました。